卵巣に腫瘍(NYuさん)2021.9

【病気発覚〜様々な選択の経緯】

 

2020年1月>

 右腹部奥にしこりの様なものを見つける

<2020年2月>

 検査の結果 卵巣に腫瘍があることが判明し手術

   (良性か悪性かは摘出して病理検査をしないとわからないとのことで)

 手術の際 下記の選択肢を提示される

    腫瘍のある卵巣のみ摘出し病理検査結果により悪性なら再手術

    手術中に迅速病理診断を実施し判定(良性・悪性)結果で摘出臓器を決定

ただ、迅速病理診断の精度は100%ではない(70〜80%程度)

術後、再度本格的な病理検査を実施し結果が覆ることもある

  *私の選択結果:短期間に何回も手術をしたくなかったため②を選択

<2020年3月>

  世界中が「コロナ」という新種のウィルスで混乱し始めた最中に手術

    *迅速病理診断結果:境界悪性(良性でもなく悪性でもない)

              卵巣と周辺臓器を摘出

    *通常病理検査結果:悪性 卵巣癌ステージ(周辺臓器に転移なし)

              悪性度が高く抗がん剤が効きにくい組織型 

    *今後の流れ説明 :①悪性のためリンパ節切除手術(転移あればステージ

              ②抗がん剤治療

              ③上記の抗がん剤で効果がない場合他の抗がん剤治療

    *担当医への質問 :①周辺臓器に転移がないが何故リンパ節切除するのか?

               転移しやすいため念のため、ガイドラインに沿って

              ②抗がん剤が効きにくい組織型でも抗がん剤をするのか?

               念のため、ガイドラインに沿って

    *私の選択結果  :①再手術(リンパ節切除手術)は「しない」

               理由:免疫を司るリンパ節を切除することへの抵抗感

                  「念のため」「ガイドラインに沿って」という

                  説明に対して納得感がない

              ②抗がん剤治療は「しない」

               理由:そもそも効かないなら不要と思った

                  「念のため」「ガイドラインに沿って」という

                  説明に対して納得感がない

              ①②により「経過観察」という道を選択

 

検査〜手術〜診断結果が出るまでの約1か月という短い期間に自身の生命を左右するかも

しれない様々な選択を迫られ、自身の「生き方」について考えることとなりました。

 

一番考えたのは、

『もし自分に残された時間が短いなら、その時間をどう過ごしたいか』

ということでした。

 

幸い症状もなく健康な人と変わらない日々を過ごせていたため残された有限の時間を

・治療をせず楽しく過ごすか

・治療をしてその副作用で辛い時間にするか

 

私が出した答えは

「楽しい時間が1分でも1秒でも長い方がいい!

 もし治療をしなかったことにより残された時間が短くなったとしても・・・」

「病と闘うのではなく、病と共に生きていく!」※1

でした。

今後の方向性が決まり一段落したとき、「ふと」ある思いが頭に浮かびました。

【経過観察という道を選んだけれど、今までと同じでいいのだろうか??】と。

 

癌という結果が出た以上、今までと同じことをしていたら同じ結果がでるのではないか。

原因があって結果がある。

原因を変えなければ結果は変わらない。

であれば・・・

今までの「生活環境・生活習慣・生き方・考え方・心の在り方」などを変えていく必要

を感じ、今までの自分を振り返ってみたり、様々な本を読んだりして実践し始めました。

 

【生活環境の改善】

  *26年間勤めた会社を退職

   片道1時間30分の通勤時間にも疲れ仕事に対する熱意も冷めていて

   この数年ずっと「辞めたい!」という心の叫びを無視し続けていました。

   辞めたあとの「生活(お金)」の不安のために・・・。

【生活習慣の改善】

  癌と診断されてから、

  腸内環境改善、自然治癒力を高める食事、癌が自然に治る生き方、癌が治る食事など

  様々な分野の本を多数読み、食事内容の改善を開始

《病気になる前の食事》

 <朝食>

   ・コーヒー(ブラック)、パン、季節のフルーツ

 <昼食> 会社でのランチの一例 ほぼ外食

   ・(月)サラダ、スープ、パスタ、コーヒー

   ・(火)幕内御膳(白米、味噌汁、刺身、てんぷら、煮物など)

   ・(水)鶏の照り焼き定食(サラダ、スープ付)

   ・(木)インドカレー、ナン、ラッシー

   ・(金)クラブハウスサンド、サラダとフライドポテト添え、スープ、コーヒー

   ランチ時間が1時間のため、食事内容優先ではなく

   職場の近くで席が空いているお店に入るという状況優先でした

 <夕食>

   ・(月)ハンバーグ、大根とホタテのサラダ、かぶのぬか漬け

   ・(火)肉じゃが、切り干し大根の煮物、きゅうりのぬか漬け

   ・(水)しゃけのホイル焼き(野菜やしめじなどと共に)、ひじきの煮物、冷奴

   ・(木)ペペロンチーノ、カプレーゼ、ミネストローネスープ

   ・(金)生姜焼き、青菜のお浸し、大根・キャベツ・にんじんの一夜漬け

   白米は食べずお味噌汁もほとんど飲みませんでした

 

《病気になり食べ物を変えたときの食事》2020年4月〜白米菜食に変更

  <朝食>

    ・季節のフルーツ

  <昼食>

    ・白米(2020年10月から玄米に変更)

    ・味噌汁

    ・納豆

    ・ひじきの煮物や切り干し大根の煮物など

  <夕食>

    ・白米((2020年10月から玄米に変更)

    ・味噌汁

    ・蒸し野菜やグリル野菜など

    ・きんぴらごぼう

    ・青菜のお浸しやワカメの酢の物など

  

  2020年4月から白米菜食、2020年10月から玄米菜食に変更しましたが、

  かなり痩せてしまい栄養面は大丈夫なのかという疑問と

  腸内環境は良いはずなのになぜか臭いおならがとまらないなど

  このままこの食生活で大丈夫なのだろうか?

  何をどう食べれば良いのか?

  と思っていた時に

  恭子先生の本「食べ物を変えると、からだも、運命も変わります」に出会い

  好転反応というもの、玄米の短所などを知り、食べ方・考え方の勉強をしようと

  2021年4月から基礎科を受講することにしました。

  

③《基礎科前期を受講してからの食事》

 <朝食>

  ・梅生番茶(現在は番茶の代わりにジェイソンティー)

 <昼食>

  ・玄米雑穀ご飯(黒豆・小豆・はと麦)

  ・けんちん汁か味噌汁(具は大根・にんじん・玉ネギなど)

  ・白菜と油揚げとにんじんの煮物

  ・ひじきれんこん

  ・梅干、野菜のぬか漬け(きゅうりや大根、かぶなど)

 <夕食>

   ・玄米雑穀ご飯(黒豆・小豆・はと麦)

   ・けんちん汁か味噌汁(具は大根・にんじん・玉ネギなど)

 ・野菜の煮しめ

 ・長芋の梅生和え

 ・納豆

 ・野菜のぬか漬け(きゅうりや大根、かぶなど)

 

*パスタやカプレーゼ、ミネストローネなど色彩豊かな食卓は

 きんぴらごぼうや野菜の煮しめ、お味噌汁など茶色だらけの食卓へ

*ティータイムは、色鮮やかなハーブティーからどくだみ茶へ

*おやつは、マカロンから洗って乾燥させ炒ったカボチャの種へ

 

和食より洋食が、白米よりパンが好きだったため、食事を改善した当初は戸惑いも

ありましたが、調味料は醤油や塩だけなのに恭子先生の教えてくださるお料理は

全ておいしくて感動の連続でもありました。

今では自分で作ったお味噌汁を飲んで「あ———————おいしーーぃ」と

お腹の底から声を出してしまう自分の変貌ぶりに笑ってしまいます。

 

【体の変化】(玄米菜食に変更してから)

 ・黄色く濁っていた白目の濁りがなくなってきた

 ・肌のくすみがなくなってきた

 ・玄米菜食にした直後は大量の大きい便りが楽しいくらい出て出て(笑)

  現在は1日バナナ1〜2本に安定

 ・頻尿で1日12〜13回位だったが、現在は半分位に減少

 ・何もしていない時でも「ふ〜〜ッ」と幸せ感に包まれる瞬間がある

 

【生き方の変化】

 「自分は癌だ!」とわかった時、正直「ホッとした」というのが事実です。

 「あ〜これで全てから解放される!!」と。

 それまでは漠然とした未来の不安や自分の無力さや無価値感などから

 何かに追い立てられるように生きていた、という感じでした。

 時間に追われ、やらなければならない事に追われ、気付けばあっという間に

 1日が、そして1年が過ぎ去っていくという状態でした。

 「もうこのMUST(〜しなければならない)な生活から解放されたい」

 と心が何度も叫んでいるのが聞こえても、今あるものを手放す勇気が持てず

 聞こえないふりをし続けていたら、ついに体からの強制終了で癌になったのだ

 と思っています。

 体調も全く問題なかったため手術後、会社に復帰することも可能でしたが

 「これからは自分の心に正直に生きてみよう」と会社を退職しました。

 生活(お金)の心配はありましたが、

 「生きるため、お金のためにやりたくないことをして、病気が悪化し

  生きるためにやったことで結果死んでしまったら本末転倒だな」と

 スッパリ決断しました。

 

 また、癌になるほど嫌なことをし続けられる我慢的な努力ができるなら、

 好きなことをして暮らす努力をすればいい。

 今までは努力の方向性が違っていたんだとわかり、

 これからは、MUST(〜しなければならない)ではなく、WANT(〜したい)

 で生きていこうと思いました。

 

【考え方・心の変化】

 癌だとわかった時、「私の人生もうこれで終わってもいいかな」とも思いましたが

 ひとつだけ心残りがありました。

 それは、「自分は何者なのか?」を知らずに終わってしまうこと。

 せめてそれをわかってから終わろうと、

 病気になってから1年半、今までずっとできずにいた「自分と向き合う」

 ということをし続けてきました。

 思ったこと、感じたこと、イライラしたこと、ムカついたこと様々なことを

 書き綴ったノートは10冊以上になり、その中で気付きがあったり、点と点が

 線になったり、たまに自分との対話のような状態になるときもありました。

 

 先日いつものようにノートを書き綴っていたとき、ふと

 「私は何者でもない!」

 という思いが浮かんできました。

 

 「何者なのか?」という考え方は、

 自分ではない何者かになろうとしていて、それはおそらく世間一般の常識や

 人から見てどうかという視点で作り上げられた「何者か」で

 もし万が一その「何者か」になれたとしても、きっと心から「幸せ」だとは

 思えないのかもしれない。

 なぜなら、その「何者か」は私が心から望んだ「何者か」ではないから。

 

 私が本当に知りたいのは

 「私は何者か」ではなく、「ありのままの自分」「本当の自分」

 要は「偽りの自分」を捨てて、本来の自分に戻った「わたし」を知りたいのだと。

 

 私は「何者でもない」

 私は「わたし」※2

 

 今までずっと

 自分に自信がなかったことも

 やりたいこと・好きなことがわからなかったことも

 「偽りの自分」だったからなのかもしれないと。

 「偽りの自分」は信じる必要もなく

 「偽りの自分」がやりたいこと・好きなことは「本当の私」がやりたいことでも

  好きなことでもない。

 「本来の自分」で生きたとき、自分を信じる(=自信)ことができ

 本当に自分がやりたいことや好きなことがわかるのだと。

 

 そして、「本当の幸せは本来の自分で生きること!」

【病とは】

 【癌】と聞くと恐ろしくてできればなりたくない病気です。

 私もまさか自分が癌になるとは夢にも思いませんでした。

 でも、癌にならなければここまで自分と向き合うこともなかったですし、

 「本当の幸せは本来の自分で生きること」だということもわからずに

 ずっともがき苦しんでいたと思います。

 病は一見自分を苦しめる敵のように思えますが、私にとって癌は

 私を導いてくれた良きメッセンジャーであり、私を救ってくれた恩人でもあり、

 今は癌になって良かったとすら思っています。

 

 だから私はこれからも

 【病と闘うのではなく、病と共に生きていく!】

 

 

   今この「たんぽぽ便り」を書き終えた私の心は

   快晴の秋空のように心地よく澄みきり、清々しいです。

   病気になってから感じたこと、気付いたことなどを言語化することで

   より一層明確になったことがたくさんありました。

   その上で、恭子先生の本「「食べ物を変えると、からだも、運命も変わります」を  

   読み返したとき、先生が本や教室で私たちに伝えたいことの意味がまた少し理解

   できたような気がします。

   今までの人生を改めて振り返る貴重な機会を与えてくださった恭子先生

   ありがとうございました。

   そして、この半年間共に学び、たくさんの気付きや発見をさせてくださった

   基礎科前期の皆さま ありがとうございました。

 

   『人生で起こることに無駄なことはひとつもない。

   一見不幸に思える様なことでも全てに意味がある。』

   頭ではわかっていてもそう思うことはなかなか難しいですが、

   この言葉の意味がほんの少しだけわかってきたような気がします。

 

   今まで起きた出来事、今まで出会った人

   全てに感謝!!!



 恭子から一言
 ※1
「引き寄せの法則」「ザ・シークレット」の中に、

闘うな、闘うと、引き寄せることになる、という項目があります。

例えば、「ガン撲滅運動」が展開されると、むしろ、がん患者が増える、などの例が載っていました。

まさに、闘うと、引き寄せてしまうのです。

この方は、それを、自分でわかった、悟ったので、すごいです。


※2
自分が自分であること、あるがままの自分でいいこと、

日本社会では、恥の文化、人から見られて恥ずかしくないように生きることを、文化的に強いられています。

人から見られての価値観は違っていることに、この方は、自分で、ある意味 癌のおかげで気づかれました。

すばらしい。

感謝もあるし、食べ方の間違いにも気づかれたし、これからの人生、バラ色です。

バラ?

いえいえ、この方の好きな花、桜やチューリップの人生が待っています。

おめでとうございます!

追伸:

癌になる方は、例外なく、頑張り屋さんです。
この方も発症前に、上にかかれたお勤め以外に、父親のお店の立て直しを家に帰ってからやっていました。
二人分働いていました。
「私が」やらなくては、と頑張ってしまいました。
上のレポートを読んでもわかるように、「できる人」です。

できる人より、できた人を目指せ。
(「食べ物を変えるとからだも運命も変わります」87ページ

また、できることは精いっぱい、できないことはごめんなさい、

が、言えない頑張り屋さん、です。
自分一人が頑張るのではなく、人に助けてもらうのも、自分と人を愛することになります。

自分の器を超えずに、自分も周りも仕合せになってください。